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役員報酬の見直し

中小企業の場合

オーナーの役員報酬と非オーナーの役員報酬にはその決め方が異なりますオーナーの役員報酬は“タダの数字”です。労働の対価ではなくその数字自体に意味はありません。オーナーの役員報酬は法人税、所得税、社会保険料、年金支給の有無を考慮して決める政策的数字です。つまり、対金融機関への経常利益の見栄え、社員さんへの世間相場以上の分配をクリアしていれば会社・オーナー一族にできるだけお金が残るように決定するということです。オーナーと会社のお財布を一つと考えて企業防衛のために会社のお金を残していくという考え方=法人個人一体説でいくのです。

一方、非オーナーの役員報酬は労働の対価です。役員報酬という名目となっていても実質的には賃金だと思います。そこには適正な役員報酬水準やモチベーションを考慮して処遇が課題となります。

中堅企業の場合

オーナー役員と非オーナーの役員というよりも役員の序列(代表取締役社長、専務取締役、常務取締役、取締役、使用人兼務取締役等々)がものをいいます。国内外問わずグループ会社を複数持っており兼任の役員が生まれます。定款、役員報酬規程、役員退職慰労金規程の整備が必須です。オーナー企業であることは変わりませんので原則として事業を承継するものは“オーナー直系”とすべきです。

経営が苦しいときの役員報酬見直し提案

経営が苦しいとき役員報酬を大幅減額しオーナー役員の手取りを維持する方法があります。 役員報酬の見直しは税法、社会保険法、会社法の視点からトータルなコンサルが要求されます。

役員賞与を使う方法
役員借入金を使う方法
保証料を使う方法
従業員持株会を使う方法
グループ会社を使う方法
60歳以上の役員の年金を使う方法 など

60歳以上の役員の年金を使う方法は広く知られています。今までかけてこられた年金を受給し、役員報酬を減額して会社を楽にすることができます。無策のままいけば生涯現役の社長様等は、保険料負担は大幅にアップする一方で年金は死ぬまでもらえないことになっています。

福田事務所は貴社にピッタリの役員体制・報酬決定の仕組みを提案します。貴社にどれくらいのメリットがあるか会計的に算出します。

非オーナーの役員は原則として“使用人兼務役員”とする

非オーナー役員は実質従業員ですから、原則として「使用人兼務役員」(取締役部長、取締役工場長)にすべきです。その理由は以下のようなものです。

□ 労災保険がきく
□ 雇用保険がきく(失業給付の対象者となる)
□ 中小企業退職金共済に加入し続けることができる
□ 賞与が堂々と出せる(損金算入)
□ 取締役として登記するので緊張感とやる気を持たせることができる
□ オーナーの役員報酬との差を正当化できる
□ 定年60歳の節目がある

使用人兼務役員は、雇用保険の被保険者であり続けた方が本人のためになります。ただし、以下の点がその条件になります。

  1. 従業員賃金と役員報酬の給与明細の科目で分かれていることが望ましい。
  2. 出勤簿があること。
  3. 「取締役 担当」(専任取締役)ではないこと。
  4. 使用人兼務役員届けを職安に出していること。
  5. 従業員賃金が役員報酬よりも大きく、かつ、従業員賃金が同職位の従業員と比べて相当であること。
  6. 決算書において、従業員賃金と役員報酬を分けて計上していること。

執行役員という手もある

よく貢献してくれているが経営幹部の適性にはやや欠ける‥、という人は少なからずいるものです。そのような人には執行役員制度を設けて出世の上限とします。執行役員とは上級管理職であり部長のチョイ上の人です。役員という名前はつきますが、法的には従業員の身分そのものですから、取締役ではありません。

本来、取締役は株主から経営を委任されて全社的視点で経営の意思決定を行う人のことです。執行役員とはその意思決定を受けて業務執行をする人です。中小企業ではオーナー社長が一人で個人保証をして、一人で意思決定をしているのが現状です。

ですから、小規模企業においてはオーナー一族で取締役を固め、非オーナーの幹部は執行役員とするほうがその実態に即しているといえます。

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