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こんな人事給与の悩みを解決!

労使が一丸となる中小企業の給与体系づくり

大手企業と中小企業の給与制度が根本的に異なる理由

給与の水準や仕組みに関しては、世に出回る情報は、大手企業向きのものばかりです。中小企業では運用が難しいのです。大手企業と中小企業は単に規模による違いだけでなく、根本的な違いがあります。

中小企業と大手企業の違い

「20代はほとんどいないが、昔、新卒採用をしていた時期の40代は大勢いる」「ある時期に定着率が悪く、40代はほとんどない」など、中小企業は常に年齢構成が不安定で、それによる人件費の変動が激しいのです。

また、中小企業は大手企業が手を出さない、テマヒマのかかる事業領域で生存しています。その事業は一般的に労働集約的で生産性が低いという特徴があります。したがって、いざ不況となると変動費化できない人件費の重さに苦しむことになります。逆に、好況になれば人手が足らず募集しても人が来ず、既存の社員の労働時間の長さ・負荷の大きさに悩まされ続けるのです。

さらに、悩ましいのが人材登用です。中小企業には幹部候補がいません。口下手で職人肌、技術レベルは高いが、人が使えない製造課長、コミュニケーション上手だが、全く人望のない営業課長など、みんな一長一短で、「仕方がないから彼を課長代理に・・」と淡い期待で昇進させるというのが実情なのです。

このままでは危ない!

ここにきて、中小企業の経営は人件費高騰の問題が大きくなっています。残業代の支払い、社会保険料の上昇、若手やパートなどの初任給の上昇などです。また、昨今、60歳定年でお辞め戴くこともできませんから、給与原資をどこで捻出するかに頭を悩ませます。しかし、その限られた人件費の中で、しかるべき時に、しかるべき人に、しかるべき金額を昇給することが求められています。さもなければ、働く者にとって魅力のない企業になってしまい、有能な人材・転職可能な人材ほど流出しかねません。いま、中小企業はいかに限られた人件費をコントロールし、人材を定着させるかが大きな課題となっています。

中小企業の魅力・強みとは?

大手企業には、しっかりした給与体系や昇進の道筋が有ります。何歳になればどうなるかが予測可能です。“同期”も数十人単位で、切磋琢磨して課長、部長、支店長などの階段を登るべく努力を重ねます。一方、中小企業にはこのように将来の見通しが示されておらず昇進の経路も曖昧です。あるのは“目の前にいる”上司や先輩の姿だけです。中小企業の多くは社長の人間的魅力や職場の人間関係に支えられ、何とか日常の業務のこなしていても、心の中では「この会社にいて大丈夫かな?」、奥さんからも「あなたの会社大丈夫?」となることも多いのです。

しかし、大手企業のモノマネは一切不要であると申し上げたい。そうではなく、中小企業は独自の魅力があることを全面に打ち出し、それに共感・定着してもらうのです。中小企業の魅力とは、「会社と想い一つで努力し、会社が発展すればダイレクトに己の可能性も開ける期待感」ではないかと思います。

大手企業が高いプライド、権利意識、手厚い処遇に支えられた職場とすれば、中小企業は人間性豊かな共同体における勤労の喜び・活力が独自の強みとなります。だからハードワークに耐え抜くことができます。中小企業に居る人は私も含め組織の落ちこぼれで、人生の惨めさも味わっている人も多い。必ずしもお金の多寡だけではなく、能力に応じて、認められ、生き生きと働く喜びもあるのです。経営者はこの期待に応え、社員一人ひとりの能力が完全燃焼する条件をつくり、経営者も社員も一丸となって戦い抜く、これが中小企業の経営論です。

自分の努力が実ると感じられる給与の仕組み

「仕事の報酬は仕事だ」「仕事を通じて成長できることが報酬だ」という主張は全く正しいと考えます。しかし、努力しだいで、昇進・昇格及び昇給が実現できる、自らの力を思い切って伸ばすことができるという期待が持てる給与体系(お金の話)も必要なのです。大企業で管理職になるには優秀なライバルとの競争に打ち勝って、15年かかるとすれば、中小企業では努力しだいで6、7年で管理職になれることは珍しくありません。さらに実質的に報酬がともなえば充実の人生がそこにあります。頑張れば短期間で昇進する、会社が発展すれば己の将来も開ける、そういう前向きな考えや取組みから誇りと自信が生まれ、社員の将来展望が開けていく、そんな仕組みが求められます。

上げやすく、下げやすい給与の仕組み

これは経営者のニーズですが、バリバリと仕事をして成果を発揮するときには、十分な報酬を与える一方で、年齢とともにやる気や能力が落ちてきたらそれにふさわしい給与にするという考え方です。大手企業は年功序列でも成り立つかもしれませんが、中小企業は能力や成果に応じた給与体系でないとまず成り立ちません。しかし、一度上げた給与はなかなか下げることができない、法的にも心情的にもそうなのです。だから、上げるときに下げることを仕組んでおかなければなりません。

◎ 淡い期待を込めて彼を昇格させたが、やっぱりダメだった
◎ あまり期待していなかったが予想以上に戦力になった
◎ 期待して採用したが、サッパリダメだった。
◎ 55歳を超えて、めっきり馬力がなくなった。
◎ 10年前は寝ていたような社員だったが、結婚を機に目覚めた

中小企業の給与はアップ・ダウンを一定の合理性を持って、説明ができるものにしておく、また再チャレンジ可能にしておくことです。昇格・降格の仕組みが重要なのです。

世間相場の10%高い給与水準

クライアント企業様の経営計画書に「業界相場10%高の給与水準の実現」と書かれているのをよくお見受けします。これは多くの経営者の想いなのでしょう。私もこれは目指すと良いと考えます。ただし、月給は10%高までに抑えることです。業績が下ったからといって、月例給与は簡単に下げることができないからです。その一方、賞与を業界最高水準で支給し、年収ベースでは20%以上高を目指したい。同業他社に勝つための社員のハードワークに報いる給与水準です。

そのためには世間相場を経営者が知っておく必要があります。

» 「自社の給与が相場より高いか、低いかを知りたい」

難しい人事評価制度は一切不要

中小企業においては、1人ひとりの顔がみえ、その能力も誰から見ても明らかです。社長や役員の頭に浮かぶイメージは、毎日の仕事を通して感じていたものの集積で、人事評価表の数字ではあらわせないトータルのものがこめられています。むしろ、この「勘ピュータ」こそ重視すべきで、私はそこに人事評価の根拠をおいています。

「仕事の質」「仕事の量」「協調性」「積極性」などの要素ごとにウェイト化され、点数化されるのが人事評価表の定石ですが、あまりこれらの数値をこねくりまわすべきではないのです。一方で、評価というのは、個人の成長のために本人への率直なフィードバックや説明が必要ですから、どちらかというと、「どうすれば評価がよくなるか?」という育成のために要素化・具体化していると言っても過言ではありません。

企業が活力をもって運営されるためには、それぞれの立場で“納得のカタマリになっておくことが必要です。経営トップは経営トップで、管理職は管理職で、一般社員は一般社員で、また企業の外側にいるわれわれのような者も含めてです。毎日、企業様と向き合いつくづく感じるのは成功・不成功のカギは経営者本人・社員本人たちがいかに納得しているかにかかっているということです。我が社の経営をフル回転させるためには構成員の納得のシステムを作り上げるしかありません。この納得のシステムを上手に運用したとき、企業は見違えるような活力を発揮します。人・物・金・情報が不足する中小企業では難しいよ、という声が聞こえてきそうですが、うまくいけば、中小企業ほど一気に突然に会社が変わり始めることとなります。この納得を引き出すためには経営の情報公開が欠かせません。そのポイントはわかりやすさです。その情報公開をカタチにしたものの一つが給与や人事評価のシステムといえます。

会社を存続させるためには従来の延長戦上は実現できない高い目標や経営課題を掲げて、全社員が一丸となって挑戦することが必要です。個々の社員が、日々の現場で経営目標の実現に向けて前のめりで挑戦し、頑張り抜くためには、求める人材像や期待行動を明確に要求し、それを実行した社員には過分に(大げさに)評価し、認めることで期待行動をさらに強化することができます。やってもやらなくても同じでお咎めなしだとしたら、一部の社員がやらないという選択をしてもまともでしょう。

素晴らしい事業計画やビジネスモデルは大事ですが、経営にとって重要なのは、今日のこの日この場、目の前のお客様にどのような商品・サービスを提供できるかに尽きます。現場軽視は儲かっていない会社の特徴です。だから、評価なんてものは日常の日々の積み重ねでしかありません。この哲学のない評価システムなど不毛です。

評価の原点とは、何も難しいことではなく、やってほしいことを明確にし、やってくれたら、ありがとうと言う、ニコっと笑うことから始まります。現場の戦闘において、「第一線の君たちが頼りだ」と言い切り、良い行動はつかまえて寄り添い、賞賛することです。

人は自分で自分を確信することができません。評価されるからこそ自分の存在が認識できます。モチベーションでもっとも重要なことは給与の額そのもの、昇給の額そのもの、人間関係でもなく、懇親会や社員旅行などの福利厚生でもありません。その企業にとっての「重要感」です。さらに努力をした人が、評価され、一貫性を持って処遇に結び付いていくことで労使の信頼感はより強固になり、会社と一体となって経営目標へコミットする根拠、つまり各レベルの納得のカタマリを形成され、経営がフル稼働することとなります。

成功のカギは制度運用(評価オペレーション)

人事評価制度は制度運用(評価オペレーション)がポイントとなります。

人事評価結果 = 評価方法 × 制度運用

「評価方法そのもの」や「人事評価表」というのは、実は各社であまり個性は出ないです。「業績評価」(「能力評価」を加えることがあります)と「態度評価(協調性・積極性・規律性・責任性)」を区分し、業績評価の項目は会社によって3〜7つ程度を設ける、評価項目の重要度に応じてウェイトをつける、自己評価→一次評価→二次評価→決定となるのが一般的です。これは一般の雑誌や書籍にも雛形はたくさん載っています。

うまくいかないのは制度運用です。特に中小企業は人事部がありませんから、複雑なものは1〜2年経つと運用中止になります。

人事評価システムをうまく機能させるためには、その制度運用のツボを全社員でおさえることです。制度運用となると人事考課者トレーニングで“評価テクニック”を熱心に学んでいる会社がありますが、それは大切ではありません。

制度運用に欠かせない、全社員の「人事評価の目的と評価方法の理解」と評価をフィードバックする「コミュニケーションの質」です。つまり、何のために人事評価があり、これがどう使われるか、そしてどういう理念や目的で設計されたかを知ることがまず何よりも重要です。それと同時に、評価者の平素からのコミュニケーションスキル(マネジメントそのものの巧拙)も問われます。評価方法の理解は評価する側が心底理解するのはもちろんですが、評価される側も理解しておくことです。特に社長・経営幹部は人事評価システムが経営をいかにフル回転させるかを理解して手を抜かずに取り組んで欲しいわけです。

運用が大切であるとするならば、評価項目を毎年の経営方針に変化に応じて、管理職自らが修正し、活用していくことが望ましいのです。中小企業は人事部がないので管理職をしっかりと巻き込み、人事評価システムを運用するが正解です。

福田式給与体系

福田式給与体系の特徴は、グローバルスタンダードの「職務主義」ではなく、「日本型能力主義」の追求です。日本は既に世界一高い給与水準、人口減少総需要減少、超少子高齢化高負担時代に突入しており、これからの給与は毎年定期的に上がるものではなく、人員数を10%カットして、一人当りの給与を10%上げるつもりのシステムでないとやっていけないでしょう。

誰にでも気前よく給与を簡単にアップできる時代ではないからこそ、給与システムは経営者が「こういう会社にしたい」という青写真を示し、その想いに共感してついてきてくれる社員との信頼関係を強固にするための、重要なツールとなるのです。

福田式給与体系は以下の要素・考え方から成り立っています。

福田式給与体系
1お金でつるようで、お金でつらない。仕事を通じて成長する、貢献することを喜びと
する日本的勤労観を大切にする。
2大手企業に比して、中小企業だからこそ会社が発展すればダイレクトに自己の成長発展につながると実感できるものとする。
3個々人に世間並みの給与を支払っても給与総額の圧縮がはかられるよう仕組む。
4世間相場、特にライバル会社と給与水準で負けないようにする。
5年齢・勤続・性別・国籍等によって給与を差別しない。
6幹部には高給をはずむ。年収において一般社員とは逆転があってはならない。
7能力を発揮した人、会社の方針に沿って努力した人、会社に貢献した人にはそれ相応の給与・賞与を支給する。
8給与体系は「基本給」「役割手当」「残業手当」「通勤手当」のみとする。
9未払い残業など法令違反とならないようにする。
10できない、やろうともしない社員の給与は降格・降給する。
11毎年少しでも一律に上がる定期昇給を廃し、実力の向上が認められた者のみに行う「昇格昇給システム」を基本とする。
12努力次第で昇格昇給がおもいのまま、大手企業では15年以上かかる幹部への昇進が当社では7~8年で実現できる、という希望が持てるものとする。
13社員に営業利益までの損益計算書の見方・分析方法を教え、事業計画と業績連動の賞与制度とする。
14今後益々上昇し続ける社会保険料負担も考慮した、「手取り重視」の給与システムとする。
15正社員、準正社員、パートタイマーも正社員と同じ給与テーブルにのせて、給与システムと人事考課システムに組み入れる。同一労働同一時給の原則をとり、男性重視・正社員重視・フルタイム重視の従来の日本型人事制度の考え方はキレイサッパリ捨て去る。
16高齢者・女性・外国人・ハンディキャップのある人・介護をする必要がある人・病気明けの人など多様な人材を多用な方法で受け入れるようにする。
17標準的な社員には、ホドホドの給与、ホドホドの賞与、ホドホドの残業代(労働時間)、ホドホドの退職金を支給できる、バランスのとれた処遇体系とする。

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