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福田秀樹のWEBコンサルティング会社を守る労働法務対策

Q

私立学校です。教職員組合から「クラブ活動の指導時間に対して残業代を払え」と要求してきました。どうしたらいいですか?

A

どうしようもないですね。

 

世の中に「アンタッチャブル」の世界というのがあります。いわゆる「パンドラの箱」、空けてはいけないものです。

 

例をあげると、

 

・産婦人科医院の助産師さんの自宅待機(お産があればすぐ出動)は残業か? → ハイ 残業です。

・葬儀屋の自宅待機は残業か? → ハイ 残業です。

・学校の先生のクラブ活動・日曜日の試合の付添は残業か? → ハイ 残業です。

・海外旅行の添乗員の1日8時間超は残業か? → ハイ 残業です。

・警備員の仮眠時間(何かあったら出動する)は残業か? → ハイ 残業です

・ドクターの仮眠時間(コールがあれあ出動する)は残業か? → ハイ 残業です。

・マスコミ・新聞記者の張り込みは残業か? → ハイ 残業です。

・芸能人のマネージャーの1日8時間超は残業か? → ハイ 残業です。

 

つまり、上にかかげる残業において「残業代が要る」ということになります。ちなみに、これらに正直に残業代を払っている会社・団体はあるのでしょうか。

 

世の中には労働基準法通りに考えるとどうしようもない業界・職種がある。すべての業種・職種に一律適用は無理があるのです。

 

急患もやっているS病院がある。そのS病院はすごくはやっていて、地元では絶大な信頼がある。だが、人気の病院で、また地域の急患の拠り所であるために、ドクター・コメディカルの労働時間がすごいのだ。当然ながら36協定違反。

 

そこに労働基準監督署が入りました。

 

監督官 「労働時間が長すぎます。36協定違反です。早急に是正して下さい」

福田  「●●監督官もご存じのとおり、脳こうそくで倒れた方など一刻を争う方が次々と運びこまれ、それを一生懸命受け入れているとどうしてもこうなってしまうのです。是正には時間が必要です。」

監督官 「残業が月間100時間を恒常的に超えている先生もいて、過労死基準です。もし労働者に万一のことがあれば送検の対象となりますよ」

福田 「もちろん、それはわかります。ただ、先生方は目の前の命も救っておられるのです。36協定違反だから、その急患は受け入れられないとでもいうのでしょうか」

 

このような場合、私は「法律論」ではなく、「良識論」でいくしかないと考える。

 

ご質問の学校の先生のクラブ活動や休日に試合の付添いなども、「法律論」では基準内賃金の1.25倍や1.35倍を払うことになる。しかし、これは「良識論」ではない。

 

学校の先生方にはその労苦に報いるために、日当や若干の手当は支給されても良いと思う。学校と先生方にある良識としての「独自の対価」を設定するしか道はないのです。その証拠に産婦人科医院にはお産のために待機している人に対して若干の「待機手当」が必ず存在する。

 

一部の人の法律論を盾に取った要求より、使命感を持って日々働く従業員各位が良識的に納得てきる有形無形の報酬・対価を探し続ける、これは経営者として日々、反省し見直していかなければならないことです。

 

 

 

 

 

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