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福田秀樹の多事争論経済・社会

ルール変更の狭間に落ちた若者たち

確定拠出年金、掛け金引き上げ 政府方針、来秋にも上限2~3割 「貯蓄から投資」後押し という記事が10月27日日経新聞に出ていました。運用の成績に応じて受け取る年金の額が変わる確定拠出年金(日本版401k)で、政府は企業・個人が毎月出す掛け金の限度額を引き上げる方針です。企業が単独で出す場合でいまの月5万1千円を6万円程度にして、全体として2~3割引き上げる案を検討しています。

 

日本版401Kとは積立型の老後の備えを自助努力で行うシステムです。つまり自分で積み立てるのです。

 

一方、今の国の老齢年金は賦課方式といって、世代間扶養を前提としており、今の現役世代の負担する保険料で、高齢者をささえているわけです。自分の積立てではないので、国は法律によっていかようにでも年金額をコントロールできることとなっています。

 

役人と若者の会話。

 

役人「もう実は厚生年金制度は破綻しています。若い人は自助努力で積み立てて下さい。」

 

若者「自分で積み立てて下さいと言っても、月々の社会保険料はバカにならず、今の生活に必死ですよ。貯金もできないです」

 

役人「もうゲームのルールが変わったのですよ世代間扶養は支える人が支えられる人よりたくさん存在することが前提です。昔の人はほとんど保険料を払わずに年金を受け取れました。支える人が山盛りいた「胴上げ型」なんです。だんだんと、「騎馬戦」になってきましたね。騎馬戦って知ってますか?小学校にときにやったやつですよ。そして、「肩車」になりました。大きな声では言えませんが、おたくらは「ウェイトリフティング型」なのですよ。プルプルと体が震えるイメージわきますか(笑)。」

 

若者「やっぱりそうか。今も死にもの狂いで保険料を納めているんです。さらに毎年保険料上がってますやん。僕のこずかい知ってますか。月15000円(500円×30日)ですよ。老後の積立の余裕は一切ありません」

 

役人「ほー、それは辛いですな。でも、積立型の年金もいりますよ。実は今の年金はものすごい現実離れした前提で成り立っているのです。これ、内緒にしておいてもらえますか。フェイスブックやツイッターとかに載せないでくださいよ。

 

実は私たち厚生労働省は、現役男子の手取り収入は、2009年度は35万8千円2025年は51万5千円2038年度は71万6千円2050年度は96万2千円になる前提で組み立てています。というか、現状の年金はこの前提でないと計算があわないのです。しかも、所得代替率(=年金受取額÷現役時手取額)は常に50%になるとしているのです。ちなみに、日本は1990年から賃金が下降し続け、1998年からマイナス又は横ばい状態ですので無茶な前提です。私ら役人はこのむちゃくちゃな前提に対して政治家の先生から何かストップを入れてもらえるものと思っていたんです。でも、いつも良いタイミングで選挙が近づいて・・(笑)」

 

若者「・・・・・・・」

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