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福田秀樹の多事争論

敢えてブラック企業に行った男

「ブラック企業」をキーワードにした内容で講演の依頼がありました。ブラック企業とは入社を勧められない過酷な労働搾取企業、若者を使い捨てにする企業、法令違反や長時間労働が蔓延している企業とのことです。

 

「ブラック企業」と聞いて思い出すことがあります。

 

私の学生時代の友人に「日本で一番厳しい営業の会社」と言われている会社に、敢えて修業のつもりで行くと、突撃した男がいました。皆からは「よ~、あんな会社行くな~」と言われていました。その彼をK君としておきます。K君の話を聞いていると、同期のほとんどが1年後には残っていない。100人以上入社して3年後に残ったのはK君と他2人程度だったように記憶しています。結果がすべての世界。面の皮の厚いK君も胃潰瘍?かなんか病気になったといいます。口外できないこともたくさん聞きました。今でいう過重労働、サービス残業、パワハラなどは当たり前の職場に見えました。

 

その会社は今で言う「ブラック企業」ですね。

 

K君はその後、独立した先輩がつくった会社に引き抜かれ、そこでまた3~4年役員として活躍し、その後、独立し会社を起こしました。今では不動産をいくつも持つ、立派な経営者であり資産家となっています。

 

K君は言う。「新卒で入ったあの会社で培ったことが今のベースになっている。ツワモノの先輩から多くの学ぶことができて本当に良かった。本物の営業を見ることができた。」「今の多く会社の営業なんて"ママゴト"のようなもの」ときっぱり。

 

もし、自分を鍛えたいなら、世間で言う「ブラック企業」であっても、ビジネスマンとして修業の場として良い企業があるように思います。

 

新卒ではじめて入社した企業の考え方、やり方はその後の職業人生に大きく影響します。もちろん、命にかかわるような働き方、健康を著しく害す働き方は論外ですが、若い頃に学ぶ場としては厳しい会社のほうが絶対に良いのです。

 

でも、一つ注意点があります。自分が「とても真面目な性格」「タフでなく、弱い」と思うなら、新卒でいきなり、いわゆるブラック企業、過酷な環境に身を置くのは辞めたほうが良いでしょう。そうでないなら、ブラック企業と言われる企業を"斜に構えて"見て、「この会社をオレの成功のための利用してやる」くらいの意気で働いてみればいいのです。嫌なら14日前に退職届を出して、次の日から有給休暇を取って辞めればいいだけです。そしてサービス残業代でもついでに請求すればどうですか。

 

たとえば、ブラック企業といわれているワタミやユニクロには学ぶべき哲学やビジネスの基本はたくさんあるはずです。私はワタミの渡邉美樹氏やユニクロの柳井 正氏の書籍はほぼすべて読みましたが、ロマンとソロバンを兼ね備えた有能な経営者だと思っていますし、尋常でない実績も残しています。

 

今、世の中で活躍している人物は皆、若い修業時代に血を吐くような経験をしています。マイペースでやって、ずっとバランス崩さずに手に入る実績などないのです。

 

それを「搾取」ととるか自分のための「勉強」ととるか、人生観の問題ではないでしょうか。

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