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福田秀樹のWEBコンサルティング稼ぐ組織づくり

Q

社員の独立制度をつくるコツはありますか?

A

ユニクロの柳井社長が、「すべての従業員は独立個人事業主のように働け」ということを常々おっしゃっています。これは理想ですが、サラリーマンが独立個人事業主と同様の情熱で働くことは現実的には難しいと思います。労働者である限り、労働基準法の適用があります。また、店舗の店長などは労働基準法の管理監督者ではないため、36協定の限度基準、原則として月間45時間以内に残業時間をおさえる、なども適用されます。

 

"独立個人事業主のように働く"ためには、本当に独立個人事業主にしてしまうシステムが必要です。

 

一念発起、リスクを背負って、独立起業し、年収を●倍にする!などは憧れですが、人間だれしも、守る家族がいればなおさらですが、リスク回避型の行動をとるものです。このような完全自立直進型・ハイリスクハイリターン型は、会社が社員に提供するシステムとしては馴染みません。

 

私が提唱するのは「社内自立型」です。これは経営者のニーズにも適い、社員もそれを望み、労働生産性を青天井に向上させる切り札です。会社は雇用と完全独立の間をとった、「社内独立制度」をつくるということです。

 

これを既に成功させているのが、飲食店や小売店のチェーンストアです。のれん分けで"自分の店""一国一城の主"として店を経営する制度です。しかし、ネックになるのはいつも「資金面」と「管理面」です。

 

ガッツと勢いのある20代では、カネがない。ようやくカネが出来たと思ったら、40代・50代を過ぎていて、嫁も子どもも居て、かつ独立するパワーと勢いが失せている。イザ独立するとなれば、会計や労務、コンプラなど、経営者としての業務はめんどうで、わからないことだらけです。

 

そこで、オーナーはあくまで会社(親会社)として、独立個人事業主を代表取締役にし、株式会社又は合同会社(LLC)をつくります(子会社)。ファイナンスや各種業者との契約関係も親会社がやってあげる。賃貸契約なども親会社との契約でも良いでしょう。

 

そして、独立個人事業主を代表取締役にした子会社は、ロイヤリティーなどの名目で、親会社に一定の費用を払います。ロイヤリティーの中身は、商標使用料、賃料、管理料(会計・給与は本部がやる、顧問税理士・社労士などもシェアする)、指導料などとなります。

このロイヤリティーの設定方法がとても重要です。合理的な算定基準により設定しないと、子会社社長のモチベーションが上がらず、夢の持てないものとなります。不合理な設定であれば、有能な子会社社長は子会社でいるメリットより、デメリットを感じてしまい、完全独立してしまうでしょう。

 

人事面においては、立ち上げ当初は仕方ないとしても、親会社からの出向社員を使うというのはできるだけ回避して、子会社社長は自分で職安に求人を出し、自分で面接し、人を雇います。

 

次に、大切なのはセーフティーネットです。皆、独立しないのは失敗したときのリスクを恐れるからです。もし、独立してダメであっても、給与は一定レベルで、また戻って来ることのできるシステムにしておけば良いと思います。

 

最後に社内独立制度で成功者を出すことです。私のクライアント企業のS社長は「独立制度で独立した社員が、あまり業績の良くなかった店を立て直し、役員より所得が多くなってしまった」とおっしゃっていました。これが正解です。一定のリスクをとったものに与えられるリターンという経済原則の証です。

 

社会企業家の田中真澄先生は、個人事業主の最大の特典(メリット)は労働基準法が適用されないことだと言っておられます。そうです。守られないのはメリットなのです。

 

現在の雇用というシステムは大量生産型の工場労働がモデルとなっており、知識社会においてはどうもしっくりきません。

 

日本の真の活性化は、ワークライフバランスを重視したサラリーマンではなく、自立(independent)、自律(self-control)を兼ね備えた個人事業主をどれだけ輩出するかにかかっているといえます。

 

 

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