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福田秀樹のWEBコンサルティング稼ぐ組織づくり

Q

長時間労働の会社の社員旅行はなぜ豪華なのか?

A

このメルマガのタイトル、なにか売れない本のタイトルのようだが、私のささやかな経験上、休みが少なく、いつも夜の10時、11時まで残っている会社ほど社員旅行や福利厚生にしこたま金をかけていたように思う。はたから見たら、社員は「休みたいな-」というのが顔に出ている会社だ。

 

社長は福利厚生の充実は自慢のようだが、そのタフな労働負荷に見合う労働条件提示がされているかといえばなんとも怪しい。社長のホンネは社員旅行や飲み会などで、放置しておくと離れてしまう、退職してしまう社員の心をとらえたい。

 

組織行動学上、整理すると、社員旅行というのは組織の「儀式」である。

(参考文献:「組織の経営学」 リチャード・L・ダフト)

 

「儀式」のタイプには以下のようなものがある。

 ①通過 

例 )導入研修、基礎研修

効果)新しい社会的役割や地位への移行を促す。新卒向けの研修などがその好例。

 ②高揚

例 )年に1度の表彰式

効果)従業員の社会的アイデンティティーを強化し、ステータスを高める。

 ③刷新

例 )組織開発活動

効果)風土を刷新し、組織の機能性を改善する。プロジェクト活動などがその好例

 ④統合化

例 )社員旅行、飲み会

効果)メンバーを結束させ、組織にコミットさせるような共通の感情を促進・活性化する。

 

つまり、社員旅行の目的は、統合化であり、「この会社はいいぞ、やめるなよ、頼むぞ」という経営者の労務施策なのだ。

 

労働環境がタフな会社ほど、離職率が高いので、この統合化の必要性を経営者は本能的に感じて、ここに金を使う。

 

しかしながら、①~④の儀式の"バランス"、基礎的労働条件(賃金、残業手当、有給休暇、労働時間、休日、安定した賞与)の"バランス"をとっていくのが、人手不足時代、成熟社会、高齢化社会の労務管理だと考えている。時代はワーク・ライフ・バランス。特に人手不足時代では、福利厚生の金を基礎的労働条件の整備に充当するべきだと思われる会社が少なくない。バランスのとれた、経営者にとって"負い目のない"労務管理である。

 

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