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福田秀樹のWEBコンサルティング会社を守る労働法務対策

Q

2019年 年次有給休暇の強制取得に備えよう

A

(年次有給休暇の強制取得制度)

2015年に国会に提出されてから「棚ざらし」になっている労基法改正法案の一つに「年次有給休暇の強制取得」というものがあります。この年次有給休暇の強制取得制度は、今回の働き方改革関連法案と一体となって審議され、早晩、法案が通る可能性が大です。

 

この秋の臨時国会で審議されるはずであった法案でしたが、冒頭解散によりなくなりました。来年の通常国会で審議され、2019年4月1日施行の可能性があります。

 

年次有給休暇の強制取得制度の内容は、年次有給休暇の日数が10日以上の労働者に対して、そのうち5日は使用者が時季を指定して取得させなければならないというものです。したがって、10日以上の年次有給休暇が付与されていれば、パートタイマーであってもこの強制取得の対象となってくるということです。

 

たとえば、従業員が年間で3日間、申請をして年次有給休暇を取得したとします。しかし、これでは年間5日に足りません。よって、不足の2日間は使用者の義務の不履行で、労働基準法違反(30万円以下の罰金)になるというものです。つまり、5日以上の年休を取らない従業員がいると社長に罰則が課されるということになります。

 

(年次有給休暇の管理簿が法定義務化へ)

そうなれば、有給休暇の消化日数・残日数の管理状況は重要な労基署の調査事項となります。法案要綱では、会社は年次有給休暇の管理簿を作成しなければならないことを厚生労働省令で定めるとしています。

 

(年次有給休暇の計画付与を実行する企業が続々と!)

福田事務所のクライアント企業様では、上記の法改正を見越して、かつ年次有給休暇の適正な運用を目指して、現行法でもある「年次有給休暇の計画付与制度」を実施する会社が増えてきました。年次有給休暇の5日を超える部分(つまり自由に取得できる休暇を5日残して)、労使協定により計画的に付与するのです。この計画付与は会社毎、部署毎、個人毎に可能となっており、3~5日の計画付与が多いようです。

 

また、今まで小売店・飲食店において年次有給休暇はパンドラの箱でした。しかし、中小企業であっても、この人出不足を受けて、優秀な企業は敢えて、年次有給休暇制度を自社なりに運用して必死になって、魅力ある職場をつくろうとしているようです。福田事務所とクライアント企業様との間では、何時からやるか、どのように実行するか、コストはどうなるか、人繰りはどうなるか、もう侃々諤々の議論は尽きません。

 

経営者にとっては見たくない現実、また今まで見なくてよかった現実が完全に「見える化」されるようになります。この変化をどう乗り切るか、無策のままでは少なからず業績に影響するに違いありません。

 

 

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